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大阪空港がある伊丹市は大阪市内へのアクセスが良く、兵庫県内でも人気のあるエリアです。市内に大型ショッピングモールがいくつもあり、芸術・文化施設も充実しています。
阪急とJRの駅がある伊丹市中心部には歴史的な街並みを今に伝える伊丹郷町があります。昔の街並みを活かした街づくりが進められている伊丹郷町では年間を通して様々なイベントが行われ、市内だけでなく市外からも多くの人が訪れる人気スポットになっています。
伊丹から復興が始まったなぎなた
「なぎなた」は日本の伝統的な武道
「なぎなた」という武道をご存じですか? 京都・五条の橋のうえで、牛若丸めがけて弁慶が振り上げた長〜い武具がなぎなたです。なぎなたはかつて侍が使う武具でしたが、鉄砲が日本に入ってきてからは、僧侶や女子が身を守るために使うようになりました。
昔のなぎなたは約180cmから3m以上までと長さがまちまちでしたが、昭和30年に全日本なぎなた連盟ができてからは「学校なぎなた」として稽古されるようになり、なぎなたの長さは約210〜225cmに統一されました。
白い稽古着に袴をはき、大きな声を出して元気よくなぎなたを振る姿は爽快。また、大きな声を出すので健康にもよく、なぎなたは礼儀や思いやりの心も養われる日本の伝統的な武道です。
伊丹は「なぎなた」を復興させた聖地
実は、なぎなたと伊丹には深い関係があります。伊丹市には、日本三大私設道場のひとつであり、全日本なぎなた連盟の本部として、なぎなたの稽古ができる修武館があります。修武館は、1786(天明6)年、酒造業で栄えていた伊丹のまちを自衛するため、酒造家の小西朝巴氏が設立した私設道場です。
日本古来の伝統文化である剣道・なぎなた・居合道の基本を守り、稽古を通じて指導育成に努めてきた道場ですが、明治維新で武家社会がなくなり、武道が廃止されたことに不安を抱いた第11代当主の小西業茂氏は、1885(明治18)年に私設道場を「修武館」と名付けて初代館長になりました。
戦後、一般的に武道がまだ再開されていない時期に修武館は再建され、200年におよぶ修武館の伝統は無事に引き継がれました。そして、修武館と縁のある人たちがなぎなたを復興させようとする運動が生まれ、修武館は全日本なぎなた連盟の本拠地となりました。
「なぎなた」を国内外へ発信
伊丹市では、市内の中学校すべての武道教育(授業)になぎなたを取り入れるなど、なぎなたを奨励しています。なぎなたの呼吸法や動きは、健康運動としても注目されています。 また伊丹市は、なぎなたを題材にし、第60回小学館漫画賞を受賞した人気コミックの映画化「あさひなぐ」とタイアップして先行上映会を実施したり、漫画シーンの再現や体験イベント「なぎなた体験in修武館」を実施するなど、なぎなたの魅力を広く発信しています。 修武館の「土曜なぎなた教室」では、子どもから大人まで一緒になぎなたの稽古をしています。女性の競技者が多いなぎなたですが、外国では男性のなぎなた愛好者が多いそうです。
修武館
住所:伊丹市西台3-2-11
電話番号:072-773-1431